ネット広告でよく目にする、1000万円台で注文住宅が建てられるは真っ赤なウソ⁉
2022.08.29
最近インスタグラムやフェイスブックなどのネット広告を見ていると、
●1000万円台で憧れの注文住宅を建てられた!
●月々支払い6万円台で注文住宅を建てられた!
●夫婦の世帯年収が380万円でも注文住宅を建てられる!
そんな広告をよく目にします。
今回は実際に1000万円台で注文住宅が建てられるかどうか不動産に従事している、私の意見を書いていきます。
1000万円台の注文住宅の真偽
今回のテーマであるネット広告で宣伝されている1000万円台の注文住宅について、結論から申し上げますと・・・
【建てることは可能】です!
ただし、おいしい話には裏があります。
これからお話する内容をしっかり見ていただいた上で、検討をしてみてください!
建物の価格と土地の価格
1000万円台での注文住宅についてはネット広告を見る限り、
土地の金額は除くと記載されているケースがほとんどでした。
注文住宅は土地の購入と建物の購入の2つの契約が必要となります。
まずは建物を建てる際の平均金額を下記に記載します。
スーモ https://suumo.jp/article/oyakudachi/oyaku/chumon/c_knowhow/uwamonokakaku/
全国 | 3454万円 |
首都圏 | 3772万円 |
近畿圏 | 3555万円 |
東海圏 | 3522万円 |
その他地域 | 3276万円 |
ここに土地の金額が上乗せされてきます。
土地取得費 | 1,436.1万円 |
こちらの金額は全国の平均になるため、都内となるともっと金額は上がると覚悟しましょう。
注文住宅の写真はイメージ⁉
1000万円台で買えるローコスト住宅
先ほどのお話で1000万円台で注文住宅を買えるって言ったのに嘘じゃないかと思った方
1000万円台で建てられる注文住宅は【ローコスト住宅】と言います!
以下の方法から経費の削減を行いコストダウンを行っている住宅。
●使用する設備グレード・資材の統一
●間取り、構造、建物の外観をシンプルに統一
●大量仕入れによる経費の削減
資材や仕様が一定のため作業が単純化され人件費も抑えることができます。
そのため、1000万円台で完成する注文住宅を作るのであれば・・・
●シンプルな間取りにして部屋数を少なくする
●基本プランを用意しセミオーダーのようなかたちにするなど
建物のつくりを制限することで費用の削減を行う必要があります
よく広告では「間取りやキッチンや設備を自由に選べる」とうたっておりますが
1000万円台というのを前提とするのであれば
大量仕入れされた設備の中から、選択するため本当に自由に選ぶことができません。
月々支払い6万円台とは・・・
ネット広告では【月々支払いが6万円台!家賃より安くなった】と記載されていますが
・世帯年収380万円でも注文住宅を建てられました!
・月々支払いも6万円台に抑えられた!
・家賃より支払いが安くなった!
こちらの真偽についてもお話させていただきます。
住宅ローンは35年で組まれるのが一般的です。
また、世帯年収380万円と仮定すると固定金利という金利で組むケースがほとんどとなります。
今回はフラット35という固定金利のローンでの試算を行ってみます!
融資率 | 金利の範囲 | 最も多い金利 |
---|---|---|
9割以下 | 年1.530%~年2.770% | 年1.530% |
9割超 | 年1.790%~年3.030% | 年1.790% |
物件金額満額のローン、金利は上記の表を参考に1.790%と仮定し計算を行います。
6万円台ということは69999円以内を定義しているため
それに近い金額だと以下のようになります。
借入金額 2180万円 ➡ 月々支払い69888円
つまり世帯年収380万円台で6万円台に月々支払いを抑えるには
借入の上限が2180万円となります!
まとめ
1000万円台で注文住宅を建てるためには・・・
●シンプルな間取りにして部屋数を少なくする
●基本プランを用意しセミオーダーのようなかたちにするなど
必要最低限のオーダー、設備にするローコスト住宅にし、
土地代も考慮しながら価格を調整を行う。
注文住宅の良さと言えば
自由度の高さによるこだわりの実現と言えるのではないでしょうか。
「おしゃれなリビング」、「こだわりのキッチン」、「使い勝手の良い間取り」など
十人十色の要望を取り入れる事
1000万円台という前提がある限り、上記の注文住宅のならではの良さをなくしてしまっているのではないでしょうか。
ネット広告に踊らされず、目先の金額以外もしっかりと把握することが大切ですね!
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更新日 2024年08月30日
公開日 2022年08月29日