気になる今どきのマンション構造【二重天井・直天井とは】
2021.12.25
マンション購入を検討する際、多くの人が広さを気にします。
一方で、天井の種類まで注意を払う人は少ないかもしれません。
ところが、天井が「直天井」か「二重天井」かは実は非常に重要なのです。
今回は「直天井」と「二重天井」の違い、メリット、デメリットについて詳しく解説します。
1.直天井・二重天井の違い
直天井とは
天井のスラブ(上階の床コンクリート)に直接クロスなどを貼って天井にするものです。
直天井の場合、照明器具の配線などは天井のコンクリートスラブに打ち込まれることになります。
この方法の場合、「照明器具の位置をずらしたい」「照明器具を増やしたい」という希望が出ても、変更が難しくなります。
さらに、コンクリートスラブの欠損も気になるところです。
設備配管を打込むとその分コンクリートの厚さが薄くなり、子どもが椅子から飛び降りるときなどに起きる「ドシーン」という重衝撃音が、より響く可能性があります。
これに対し、スラブ(コンクリート)との間に空間を設けるのが二重天井です。
二重天井とは
上階の床の裏面(天井スラブ)から吊り金具などで下地枠を吊り下げ、その下地枠に天井ボードを貼り付けて仕上げる天井のことです。
天井スラブの下に空間があり、その下に天井の仕上げ面がある構造で二重天井とよばれています。
上階の床の裏面にそのまま天井ボードを貼り付けたりする「直天井」と違い、二重天井は上階の床と天井面の間に空間ができ、その空間を電気や水道管などの配管スペースとして有効活用できるのが、大きなメリットです。
その他、吊り金具に防振ゴムを挟み込んだり、断熱材を天井裏に敷き詰めたりすることで、遮音や断熱の効果が期待できます。
一般に二重天井は、直天井よりも遮音性能が高く、水回りや電気配線を動かすリフォームがしやすいとされています。
これは、マンションに長く住むには非常に重要なポイントと言えます。
合わせて遮音性の高いマンションを選ぶのに大事な構造には、二重床(詳しくは記事【直床・二重床について】をご参照ください)があります。
(マンションにおける構造【二重床・直床のメリット・デメリット】)
マンションを検討する際はぜひ、二重床・二重天井両方に注目し選ぶようにしましょう。
2.二重天井のメリット
・遮音性が高い
二重天井は天井スラブ(コンクリート)と天井(仕上)材、天井下地が離れていて、それを支持材で支えているので、天井が二重になっています。
また、ダクト以外に配管や配線もスラブ(コンクリート)の中を通しています。
このおかげで二重天井になり、防音の恩恵が得られます。
また、吊り金具に防振ゴムを挟み込んだり、断熱材を天井裏に敷き詰めたりすることで、遮音の効果が期待できます。
・リフォームがしやすい
直天井の場合は、コンクリートの中に配管や配線を埋め込んでいたりするので、当然配管を移動させることができません。
つまり将来リフォームをする際に、照明の数や位置、水回りの位置も変えられなくなります。
しかし二重天井だと、配管や配線が別の場所(空間)にあるので、移動や変更が可能となります。
将来間取りの変更や中古物件を購入した時にリフォームをする場合は、二重天井や二重床であれば自由度があり便利になると言えます。
・部屋がすっきりし見た目が綺麗になる
直天井は、小梁やダクトのための下がり天井によるコンクリートの凹凸がそのままむき出しになっています。
無機質でかっこいいと思う人も中にはいるかもしれませんが、一般的にはあまり美しいとはいえません。
一方、二重天井は小梁や配管を天井裏の空間に隠せるため、邪魔なものが見えず、見た目もすっきりします。
3.二重天井のデメリット
二重天井はメリットのほうが断然多いのですが、デメリットもあります。
それは、「費用がかかる」という点です。
二重天井については、天井スラブとは別に下地と仕上げ材が必要になるため、直天井に比べると大幅にコストと手間がかかることになります。
しかし直天井にすれば配管をコンクリートスラブへ埋め込むことになり、後々リフォームを計画した際に、もっと大きな費用が発生したり、間取りの変更が難しかったりする可能性が出てきます。
また、騒音問題は大きなネックとなりますが、二重天井にしたからといって、音や振動がまったく聞こえなくなるわけではありません。
コストとのバランスを考えて、検討することが重要です。
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更新日 2024年09月01日
公開日 2021年12月25日