照明から考える快適な空間づくり

2022.04.24

お部屋のインテリアを考えるとき、意外と大切なのが照明。

照明は、お部屋全体の印象を決める部屋づくりのキーマン。インテリアとして照明の見た目を気にする方は多いかと思いますが、実は照明の色も非常に重要なのです。

今回は、照明が人に与える影響と、どんな照明がお部屋に最適かをご紹介します。

照明が人に与える影響

①心理的影響

照明が明るく色温度が高いほど、自律神経に働きかけ、心身を興奮させる効果があります。逆に色温度が低いと、心身をリラックスさせる効果があります。

②行動的影響

オランダの物理学者Arie Andries Kruithofは、1941年にクルイトフ曲線というデータを発表しています。このデータでは、照明が人に与える効果は、色温度と照度の影響を受けているということが示されています。


平均照度が120~550ルクスあれば快適、100ルクス以下になると陰鬱、500ルクス以上になると暑苦しい雰囲気になるということが示されています。


例えば、コンビニエンスストアの店内は、かなり明るく白い光が使われていますよね。なぜなら、コンビニエンスストアは短時間で買い物をする場所であるため、深夜であっても日中のような活気のある雰囲気が求められるからです。

逆に、高級レストランのような時間をかけて堪能するような場所では、照明は暗めになっています。ショッピングモールでは、通路は青白く、ゆっくり見てほしいショップ内はオレンジがかった照明が使われることが多いです。

このように、私たちは無意識のうちに照明の影響を受けているのです。

お部屋の照明

それでは、おうちの照明はどのように選んだらよいのでしょうか。

一般的に蛍光灯として販売されているのは、電球色・昼白色・昼光色の3種類。電球色はオレンジ、昼光色は青っぽい色味になります。

【電球色】

やわらかく、暖かい色で落ち着いた雰囲気を演出。暗いと感じる脳をリラックスさせる効果があり、集中力を必要とする空間には不向き。

◎→寝室、リビング、ダイニング、トイレ

×→オフィス、書斎、作業部屋、洋服・化粧部屋


【昼白色】

太陽の明るさに最も近い自然な光。不向きな部屋はない万能色。自然な色味の光で、洋服やメイクの色に影響を与えないので、外に出て「イメージと違う」という事態を回避できます。

明るすぎず暗すぎないため、迷ったら昼白色にすると◎

◎→洋服・化粧部屋、脱衣所、リビング

×→なし


昼光色】

青みがかった色で昼間のような明るさ。脳を覚醒させ、集中力をアップさせる効果があります。

視界がクリアになり細部まで見えるため、細かい作業をする部屋には最適である一方で、目が疲れやすいというデメリットも…ゆっくりしたい空間には不向き。

◎→オフィス、勉強部屋、クローゼット

×→寝室、リビング

このように、それぞれの光が持つ特徴を活かして使い分けをすることで、どのお部屋でも快適に過ごすことができるのです。


いかがだったでしょうか。

照明は、単に部屋を明るくするためのインテリアに思われがちですが、実は空間の演出に大きく関わる重要なものなのです。

色の効果を理解し、用途に合わせた照明を選ぶことで、お部屋の魅力がより一層引き立つのではないでしょうか。


ぜひ、照明選びの参考にしてみてくださいね。

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更新日 2024年08月02日
公開日 2022年04月24日

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