「借地権」ってなに?マンション探しで見かける疑問、調べてみました!

2022.05.02

「マンション買おう!」と思い立って、いざ不動産屋さんやインターネットで探し始めたときに、
「ん?ちょっと周辺の相場より価格が安いぞ?」と内容を見てみると、
「定期借地権付きマンション?なんだろう?」と疑問に思う方がいらっしゃるかと思います。

あまり聞き慣れない言葉で、このマンション大丈夫なのかな?って少し不安になると思いますので、
そんな疑問と「所有権」マンションとの違いについて調べてみました!



●借地権ってなに?

【借地権】とは一言で伝えると、「土地の持ち主から土地を借りる権利のこと」です。

借地権の特徴としては、

1、土地の権利は地主にある

2、地主に対して地代を払う

3、借地に建てた建物を無断で売却することができない

4、建て替えは事前に地主へ連絡する

5、契約期間が満了したら更地にして地主に土地を返還する

土地の持ち主のことを「地主」と言って、借りた土地に建物を建てた場合、建物の権利は借りた側にありますが、土地の権利は地主にあります。

借地の場合、土地を借りた「借地人」が地主に対して地代を払います。

また借りた土地に建物を建てた場合、地主の許可なく売却することはできません。

建物を建て替える場合は、地主に連絡が必要です。

借地には契約期間があります。

契約期間が満了し、契約を更新しない場合であれば、土地を更地にして地主に返却します。

借地権の土地は、買った土地に比べて土地や建物に対する自由度が低くなることが特徴です。


●マンションに使われる借地権の種類とは?

一般的に流通している借地権は2種類あり、


一般定期借地権:期限付きで土地の賃借を行い、期間満了後には立退料などの負担もなく所有者に土地が戻ります。一般定期借地権の契約期間は50年以上となっています。

普通借地権:普通借地権は、定期借地権とは異なり、期間満了後に借地人が希望すれば契約が更新されます。最初の契約では存続期間は30年で、1回目の更新で20年、2回目以降の更新で10年と存続期間が定められています。


これらの内、一般定期借地権が分譲マンションによく使われる借地権となります。

普通借地権は一戸建ての際に使われるようなイメージですね。

では、次にマンションを購入する際のメリットとデメリットを紹介いたします。


●借地権付きマンションのメリット・デメリット

一般的に所有権を持っていれば、その土地を自由に使うことができるので、一定期間後に使えなくなるということはないです。

一方、借地権付きマンションは定期借地権となり、期間満了後は更地にして土地の所有者(地主)に返還しなければいけません。

また土地は借りているだけので、固定資産税や都市計画税の負担はありませんが、地主が設定する地代を支払う必要があります。

これだけだと、所有権のマンションが良いように思えるかもしれませんが、借地権付きマンションにもメリットがあります。

それぞれのメリットとデメリットについて見ていきましょう。


【所有権付きマンション】


メリット

①土地の価格が上昇したタイミングで売却すると、購入したときより価格が高くなるため利益が出ることがある。

②先述したように、土地を自由に使用できるため一定期間後に使えなくなることがない。

③土地の購入時に売買代金を支払えば、その後に継続的に地代などを支払う必要はありません。若いご夫婦で長年そこに住み続けるのであれば、所有権の方が総支払額が安くなる可能性がある。

④所有権は借地権よりも価値が高い権利です。したがって、土地の権利が所有権であれば、高額の住宅ローンを組みやすいといえる。


デメリット

①固定資産税及び都市計画税が課税されます。とくに固定資産税等が高額になりがちな都市部では、税金の負担額も事前に調べておく必要がある。

②所有権は借地権に比べて価値が高い権利ですすので、不動産の購入時に支払う売買代金は、一般的には借地権よりも高くなる。


【借地権付きマンション】


メリット

①所有権付きマンションと比べて価格が80%程度となるため、マンションの価格が安くなる。

②土地を所有しているわけではないので、土地の固定資産税や都市計画税の負担がない。

③世の中に滅多に売り出されない土地や、明らかに購入できないような土地に何かしらの理由があって利用されなくなった土地にマンション建設されて、そういった土地に住居を構えられる。


デメリット

①土地を借りているため、やはりいずれ土地を返還しなければならない。

②土地の権利が借地権となっているため毎月地代が発生し、また地代は必ずしも一定というわけではなく、土地の価格変動によって地代が変動することがある。

③一般的に定期借地権付きマンションは担保としての価値が低いと判断され、それにより通常のマンションに比べて住宅ローンが組みづらいといわれている。

④定期借地権付きマンションを売却するには地主の承諾が必要となり、売却には一定の制限がかかる。
仮に承諾を得られたとしても、借地権の残存期間が残り少なくなってきていると、なかなか買い手が見つからないことがある。


●一般定期借地権付きマンションは、結局どんな人におすすめ?

・家の相続を考えていない人

定期借地権付きマンションはいずれ取り壊されることが確定しているマンションなので、将来子どもにマンションを相続させたいと考えていなければ、購入費用が安い定期借地権付きマンションが合っているといえるでしょう。


・購入費用を安く抑えたい人

定期借地権付きマンションは通常のマンション購入に比べて総費用を安く抑えることができるので、条件次第ではワンランク上の住居に住むことも可能になります。
経済的事情からマンションの購入を諦めていたり、住宅購入を希望している若い方にも購入できる可能性があるというのは定期借地権付きマンションならではです。


●一般定期借地権付きマンションを選ぶ際には十分な検討を!

一般的な戸建てやマンションは土地もセットで所有権を取得できますが、一般定期借地権付きマンションでは、将来的にはそのマンションを手放さなくてはならなかったり、急に生活環境が変わった際に、売却や賃貸に出しづらいといった部分もあります。

新築マンションや戸建てを探す際は、権利の部分も確認し、失敗のない購入をしていきましょう。

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公開日 2022年05月02日
更新日 2023年04月04日

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