【円安/円高/不動産】いまさら聞けない、不動産と為替の関係
2024.09.15
7月3日に1ドル=161円95銭水準をつけた後、7月11日発表の6月米消費者物価指数(CPI)が市場予想を下回ったことを機に、ドル安・円高方向へ急速に反転しました。日銀介入の背景や日米の政策金利の見直しなどが相まって、現在の140円台前半に至っている。(2024/9/15時点)
そこで、為替の変動と不動産はどのような関係性があるのだろうか考えていこう。
円高は、他の通貨に対して日本円の価値が上がることを意味します。
例えば、1ドル=100円の状況から1ドル=90円になると、同じ1ドルを買うのに必要な円が少なくなります。つまり、日本円の価値が上がり、少ない円で多くの外国通貨を買える状態です。
メリット:海外旅行や輸入品が安くなります。
デメリット:輸出企業にとっては、外国での売上が減少することがあるため、利益が圧迫される可能性があります。
円安は、他の通貨に対して日本円の価値が下がることを意味します。例えば、1ドル=100円から1ドル=110円になると、同じ1ドルを買うのに必要な円が増えます。これは日本円の価値が低下して、より多くの円を出して初めて外国通貨を手に入れられる状態です。
メリット:輸出企業が得る利益が増加し、日本国内の産業が活性化しやすくなります。
デメリット:輸入品や海外旅行が高くなるため、国内の消費者にとっては負担が増えます。
1. 円安と不動産の関係
2024年3月のアメリカCPI(消費者物価指数)が上昇率:前年同月比3.5%と伸びを見せ、アメリカの長期金利も意識するように上がり、ドル高円安を引き起こしました。(金利差の拡大が意識され、ドル買い・円売りが強まった)
年内に起こった円安が不動産に与える影響としては、建築費の高騰が懸念され、日本は木材を初め、建築資材などを海外からの輸入割合が高く、ドル高円安状態になると輸入品の価格が上昇しやすくなります。
また、ドル高円安の経済状況になると、インフレになりやすい傾向がありますが、直近の日本のインフレ状況だと物価のみ上昇し、物価に見合った賃金や金利が見込まれずに厳しい状態となっておりました。
中古物件は新築物件の価格に影響され価格や家賃が連動して決定していく背景があるので、賃貸→持ち家を検討している方は多少の懸念点があると思いますが一つの資産が増え、将来的に数%~数十%の含み益が出る可能性があります。
弊社が分譲主の日本橋の中古マンションは新築時の価格から30%程上昇で成約に至っているケースもございます。
2. 円高と不動産の関係
では、ドル安円高の経済状態になるとどうなるのでしょうか。
1では「円安が不動産に与える影響としては、建築費の高騰が懸念される」とお伝えしましたが、ドル安円高になると建築費の価格の低下がみられ、新築物件の価格が安価になりやすくなります。
円安時と比べ新築物件の需要が増える為、中古物件の需要の減少が起こり、需要に対しての供給のバランスが合わず中古物件の価格低下の原因となる場合があります。
また、円高によって輸出産業が打撃を受け、景気が冷え込む場合、国内の消費者の購買力が低下し、不動産市場全体の需要が落ち込む可能性があります。
特に、不動産購入や賃貸にかかる支出は、景気や個人の経済状況に大きく依存するため、円高による経済停滞が長引けば、不動産市場の低迷につながることもあります。
他には、日本円の価値が高いため、日本人が海外の不動産を購入するメリットが増えます。特に円高の時期には、日本の投資家が海外の不動産に投資を行う機会が増える傾向があります。円で海外の不動産を購入する際、より多くの資産を得られるため、海外の不動産市場への投資が活発化することがあります。
3.まとめ
円安時・円高時の不動産との関係性は必ずしも上記の内容(経済状況)になるとは限りません。
特に一時的な円安or円高の状態は大きく経済を動かすとは言い切れないため、長期にわたってのインフレ・デフレなど様々な要因を鑑みて、把握することが重要になってきます。
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更新日 2024年10月04日
公開日 2024年09月15日