【隈研吾に訊く】なぜマンションに「木」を使ったのか?
「PROSTYLE札幌 宮の森」は、世界的建築家の隈研吾氏が設計・監修に携わっています。当物件の生みの親である隈氏に「PROSTYLE札幌 宮の森」の見どころ、魅力を改めて語っていただきました。
「木は素材として気持ちがいいだけではない」

「PROSTYLE札幌 宮の森」は、「木」の印象が全体を覆いつつ、寄り添うように集まり、地形に溶け込むようにして存在するのが特徴です。なぜ集合住宅に木を用いたのか? 建築家・隈研吾氏はこう語ります。
「ヨーロッパでは、建物全体が木でできた集合住宅が出来始めています。そういう住宅に住んでいる人は、環境に対する意識が高い方が多い。日本ではまだそういう集合住宅は少ないので、『PROSTYLE札幌 宮の森』がその先駆けになったらいいなと思っています。木を使ったこの建物は見た目に温かいので、そこに惹きつけられる方もいるでしょう。環境の観点でこの建物を構成している要素を知っていただければ、もっとこの建物に対する理解が深まると思います」

「PROSTYLE札幌 宮の森」の外壁には丸太が並んでいます。小径木(しょうけいぼく)と呼ばれる、大きく育つ前の段階の細い木です。この外壁が当物件ので印象を強くしていますが、デザイン面のアクセントとして木を使っているわけではありません。
「木は素材として気持ちがいいだけではなく、木を使うことで周辺環境の循環に役立ちます。これ、すごく重要なことです。コンクリートや鉄は環境の循環とは無関係ですが、木は僕らの国土、日本という国の環境循環にとって非常に重要な位置を占めています。そこを意識しているから僕は木を使う。さわり心地がいいとか、見た目がいいというのはもちろんありますが、それ以上の意味が木にはあります。定期的に木を切って植えることで森林の状態を良くし、洪水を減らすことができ、花粉症を減らすことができます。そういうことも含めての『木』なのです」