なぜ札幌の地価は上がり続けるのか?

コロナ禍で地価を下げたエリアが多いなか、札幌の地価は上昇を続けています。とくに富裕層向けのハイエンド物件を中心に需要が高く、住宅用地は8年間で2割以上も高騰しているそう。今後も札幌の物件価格は上がり続けるのでしょうか?

北海道全体は過疎化しているのに…

札幌の地価が本格的に上昇してきたのは2015年あたり、ちょうど海外からの観光客が増加してきたころと重なります。札幌は国内5番目の人口を誇る200万人都市でありながら、中心部から30分ほど車を走らせるとパウダースノーが舞うゲレンデへもアクセス可能。都市でありながら豊かな自然に触れることができる稀有なロケーションが、アジアを中心とした海外の方々から注目されているのでしょう。

特に富裕層をターゲットにしたマンションやホテルの需要が高く、用地の地価も高騰。住宅地ではこの8年間で価格が26%も上昇しました。最新の国土交通省のデータによると、コロナ禍で上昇率は鈍っているものの、東京都や大阪府ほど影響はなく緩やかに上昇を続けています。

過疎化が叫ばれる北海道ですが、札幌だけは例外。現在も札幌の人口は増加を続けています。2040年には札幌の人口が、北海道全体の4割以上になるとの試算もあり、一極集中は今後も続いていくと予想。それに加えて建築資材の高騰や人手不足なども重なり、今後も札幌の不動産需要は高まりの一途をたどっていくものとみられています。